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2026年5月1日

『うわぁ…』で脳が洗われる!?畏敬(Awe)と迷走神経の驚くべき関係

『うわぁ…』で脳が洗われる!?畏敬(Awe)と迷走神経の驚くべき関係
ヤーモリ
わぁ…! 見よ、あの人間……さくらの木の下で立ち止まっている。何か…起きてる?
イーモリ
ふむ。生理反応から鳥肌が生じているようだ。これが『畏敬感情』……英語でAwe。人間の脳が……どう反応しているか観察する価値がある。
ヤーモリ
Awe? ああ、あの『うわぁ……』という感情か! なんで鳥肌? 何か怖いのか?
イーモリ
怖さではない。自分を超越する何かに直面したときの感情だ。壮大な自然、美、複雑さに接したとき……人間の脳は特異な状態になるんだ。
ヤーモリ
超越? なぞなぞみたいだ。でも……なぜかこの感情、観察していて……心が揺らぐ。
イーモリ
それが興味深い点だ。この人間の脳スキャンを見てくれ。通常、人間の脳は『デフォルト・モード・ネットワーク』という自己中心的な回路が活発だ。
ヤーモリ
デフォルト……自分のことばっかり考えてるってやつだな。『私が……私が……』ってね? 宇宙人の心配とは違う。
イーモリ
その通り。だが……Aweを経験すると、このDMNが鎮まるんだ。Monroy & Keltner(2023)の研究によると……
ヤーモリ
待て! 鎮まる? つまり……自分中心の回路がOFFになるってこと?
イーモリ
そうだ。Aweは『self-focus rumination』を減らす。つまり、くよくよした思考ループから抜け出させる。
ヤーモリ
ちょっと……ちょっと待ってくれ。それって……めちゃくちゃ大事では? 人間の悩みって、ぜんぶ自分のことばっかりじゃん……
イーモリ
正確には。この研究チームは……Aweが炎症マーカー『IL-6』を低下させることも発見した。つまり……心だけでなく……身体の炎症も軽くなるんだ。
ヤーモリ
IL-6? あ……あの……タンパク質……? なんだそれ? 簡潔に頼む。
イーモリ
炎症の証拠。多いと……うつ、疾患のリスク。だが……Aweはそれを減らすんだ。Stellar et al.(2015)のデータによると……
ヤーモリ
まてまて……! つまり……桜を見る → 脳の自己中回路がOFF → 炎症も減る? それって……医学?
イーモリ
医学ではなく……神経生物学だ。もう一つある。迷走神経。自律神経のコントロール司令部だ。
ヤーモリ
迷走神経!? わぁ……い、一瞬、宇宙に迷った気がした。説明をください……
イーモリ
迷走神経『Vagus Nerve』は……脳幹から腹部まで走る長い神経。『ポリヴェーガル理論』により……Aweは『vagal tone』を高める。つまり……副交感神経が優位になる。
ヤーモリ
副交感神経……あ……『リラックスモード』ですね? 身体が……落ち着く。
イーモリ
そうだ。Monroy & Keltner(2023)では……Aweが『vagal tone』を改善することで……心臓の安定、免疫機能向上を促すと述べている。
ヤーモリ
つまり……『うわぁ……』と言うだけで……脳がOFF、身体がON……いや……つながるんだ?
イーモリ
正確な表現ではないが……そう言える。さらに……興味深い発見がある。Sturm et al.(2022)のランダム化試験では……
ヤーモリ
何だ何だ? さらに? 人間の身体……複雑すぎる……
イーモリ
高齢者が週一回、15分間の『Awe Walk』……つまり……自然の中での瞑想的散歩をした。8週間後……
ヤーモリ
8週間……! 何が起きたんです?
イーモリ
より多く笑顔になった。姿勢も変わった。『自分を小さく』感じる『small self』感覚が増えた。つまり……謙虚さと社会性が同時に高まったんだ。
ヤーモリ
わ……わぁ。自分を小さく感じることが……良い? 人間って……へんだ。でも……きれい。
イーモリ
Awe経験は……自分中心の思考を『脱中心化』させる。だから……抑うつ減少、向社会性増加につながる。Monroy & Keltner(2023)でも証明されている。
ヤーモリ
だから……人間は……自然の前で立ち止まるんだ。無意識のうちに……治療を求めてるんだ。
イーモリ
その通りだ。では……私たちも試してみよう。あの人間と同じように。一緒に……星空を見に行こうか。
ヤーモリ
えっ……!? ぼ、僕たちも……Aweを? わぁ……!

参考文献

注1: Monroy, M., & Keltner, D. (2023). Awe as a pathway to mental and physical health. Perspectives on Psychological Science, 18(2), 309–320.

注2: Sturm, V. E., Datta, S., Roy, A. R. K., Sible, I. J., Kosik, E. L., Veziris, C. R., Chow, T. E., Morris, N. A., Neuhaus, J., Kramer, J. H., Miller, B. L., Holley, S. R., & Keltner, D. (2022). Big smile, small self: Awe walks promote prosocial positive emotions in older adults. Emotion, 22(5), 1044–1058.

注3: Stellar, J. E., John-Henderson, N., Anderson, C. L., Gordon, A. M., McNeil, G. D., & Keltner, D. (2015). Positive affect and markers of inflammation: Discrete positive emotions predict lower levels of inflammatory cytokines. Emotion, 15(2), 129–133.

注記:上記の参考文献は、すべてピア・レビュー済みの学術論文です。

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